よむ介護

介護を通じて考えたことを書いていきます。

年末の雑感

今年一年を振り返って・・・



立場というのは与えられるものなのか、自分で築くものなのか。



組織という中で動くのであれば、どちらとも言えるし切り分けることもできないだろう。特にポストの数がある程度決まっているのであれば、そこにどう近づくかは自分の仕事ぶりによるだろうし、かといって人事権を自分で有していないのであれば、そのポストに誰を宛がうかを決めるのは他人でしかなく、それは「やってくるもの」とも言える。



ただ、実際にあるポストに就いたとして、そこに至るプロセスを意識できていたか否かかは、その後の働きぶりに影響をおよぼすだろう。



がむしゃらに働いて気づけばそうなっていた、という来し方も当然あるし、そこを目指して働くというやり方もあるだろう。いずれにしても、自分の労働上のモチベーション、それを生業とすることの意味が理解されていなければ、その先へと向かうことはできないのではないか。



自分自身を振り返って、いままでとは違う立場、より先導的に全体を見ながら1つひとつのタスクをこなしていくという難しい状況になり、その立場にならないと見えないこと、感じられないこと、成し得ないことが多々あることに気付かされた。それは時に明らかに負担になることもあったが、振り返るとそれが成長するということの意味なのだと思う。自分にもまだまだ至らないことが多く、日々研鑽しなければいけないことを実感した。



さて、来年はどうなるか。制度改正も手伝って、業界には相変わらずの冷たい風が吹いている。その中でもこの業界に飛び込んでくる人たちもいて、せめてその人たちにいまこの仕事をすることの意義を見失わせないようにしないといけないと思う。



ただし、同時にここで生き残っていくためにはそれなりに厳しい道であることも理解させなければいけない。



たとえば、この仕事で生活していくのなら、感染症の知識や適切な予防法を絶対に知っていなければいけない。それは利用者や我々自身の生命に直結する話だからだ。



わたしはある日、ある職員に言ったことがある。「人に見せられないような技術しか持ち合わせていないのなら給料なんてもらう資格なんてない。苦手とか下手とか、そんな言い訳は通用しない」と。



ただ、この程度の認識すら厳しすぎるという意見があるほどに、うちの職場はゆるい現場でもあった。しかし、それでは、困るのだ。



今後、組織としてまとまりを持つこと、全体としての技術の底上げを図ることも課題になるだろう。そのために自分として何ができるか。



そんなことを考えていたら、来年もあっという間に過ぎていきそうな気がする。