メーデーなので労働について何か書こうと思っていたら、すでに日をまたいでしまっていた。替りに、こんな夜中に書くに相応しいテーマを思いついたのでメモ程度に。それは、夜勤について。
個人的なことだけど、最近、夜勤がそれなりに身体に負担に感じるようになってきた。夜勤に入る前の準備とか、身体の休め方とか、継続するために何をすべきかについては十分にわかっているつもりだが、身体がそれでもいうことをきかないと思うことがしばしばある（いや、誰だって夜勤は負担なものだよ、前提として）。多分だけど、いままで夜勤でオーバーワーク気味だったんだと思う。だって、数年前なんて、利用者のケアしながら、空いた時間に書類作成とか、ザラだったから（いまは、夜中の空いた時間には身体を横にしてじっとしていることが多い。ちなみに一人夜勤なので仮眠できない…）。そして、そういう事務作業しなくていい日がない程に、「見えない」仕事をしているのは当時もいまも変わらなかったりするｗ
さて、夜勤に関して、業界では3交代制を推進する動きがある。つまり、8時間夜勤というやつだ。特に、この8時間夜勤を推奨しているのは、ユニットケアを推進している団体である。このユニットケアのメリット／デメリットに関して、多角的に捉える必要があると思うのだけど、その「あやしい」部分の１つが、3交代制だったりする。
推進している側の理屈はある意味明快である。16時間夜勤は身体に負担であると。8時間にした方がどう考えてもラクじゃないかと。しかし、これに加えて、推進側は効率的なシフトについても述べている。つまり、8時間夜勤にすれば、その分日勤帯に人を多く回せるじゃないか、と。
実際のところ、たとえば5人の職員で1ユニットのシフトを作成するとして、一人の職員の勤務時間は非常勤でない限りいっしょなのだから、どの時間帯にどれだけ職員を配置するかという話でしかない。なので、いささかこの話はトリッキーなのだけど、この3交替制には根強い反対もあることを押さえておく必要がある。
まず、夜勤の時間が短くなる結果、遅出の出勤時間が異様に遅くなるということ。たとえば、13:00～22:00なんて勤務も出てくるわけだけど、帰宅時などは交通のみならず安全面から不安の声も出るだろう。
次に、これが一番の問題だが、仮に22:00～7:00という夜勤だとして、その朝、帰宅したらその日は休み扱いだということだ。言い換えると、その次の日には出勤しなければいけない。入りの時間までに相当の空きがあるとはいえ、これによって返って「ずっと出勤しているような感覚に襲われる」という意見がある。これについて、勤務の組み方によって解消するための工夫もあるが、このリズムに慣れない職員にとっては「休みが少ない」と感じてしまう場合もあるだろう。
視点を利用者に替えてみよう。3交替制のメリットは、「朝と夜に慌てなくて済む」ということだ。例えば、16時間夜勤の施設は、わざわざ遅出を22時までのような設定はしない。せいぜい20時ぐらいだろう。となると、20時以降、夜勤者が一人でみないといけなくなる（ユニット型の夜勤に関しては20人に対して1人の配置。つまり倍に増える）。その結果、遅出が帰るまでに慌てて利用者の就寝介助を済ますという光景がザラに見られる。これが、22時で交替になると、それまでの間、各ユニットに1人ずつ職員が配置された状態になる。もちろん、場合によっては10人の就寝介助を1人でこなさなければいけなくなるかもしれないが、時間を気にせず利用者に合わせて介助を行えばいいので、その点では幾分気が楽である。しかも、夜勤者は、時間帯からして利用者は大概寝ていることもあり、仕事は非常に限定されたものとなる。その上、朝方眠い目をこすりながら介助する必要もなくなる（朝になれば早出と完全に交代になるから）。
こう考えると、3交代制は個別ケアの実現にとって不可欠なツールであるという考え方もよくわかる。
さて、ではわたしはどう考えているのか。16時間に慣れているのだから、当然、3交代制なんてゴメンと言いたいが、体制が整えれば移行することには十分意味があると考えている。
ただし、「これをしないと絶対にユニットケアはできない」という考えの押し付けではなく、シフトに関して「こうした方がより効果的にケアができる」という職員の意識が醸成されなければ、簡単に覆されるおそれがあり意味がないだろう。労働契約の話にも関わるので、夜勤の勤務形態を替えることで辞めると言い出す職員がいてもおかしくないわけだし、自分たちのケアのあり方を十分に考えられる環境が必要だ。
まあ、そんなこと言ってて、いつまでも変革の兆しが見えないのがうちの施設だったりするんだけどさｗ
（そんなことより、一人夜勤って休憩時間ないから明らかに労働契約に反してるんだけど、どうなんだろうね、、、）
